CTによる犬の全身解剖

CTによる犬の全身解剖

CTによる犬の全身解剖


イントロダクション

断面解剖学の知識は医学と獣医学どちらの分野においても、特にCTとMRI検査を読み解くために不可欠なものです。しかしながら、肉眼解剖学から断面解剖学への移行はときに複雑です。そこで、本モジュールは断面解剖学を学習中の初学者(特に獣医学生)を助ける教育的ツールとして構想されました。本モジュールでは、健康な雌犬全身の横断面の画像が用いられています。主要な解剖学的構造に注釈が付けられていますが、詳細なものではありません。さらに補足的な情報が必要な場合には他のモジュールもご参照ください。

CTによる犬胸部の解剖学アトラス
犬の胸部横断面:肺葉、胸背筋群のCT画像

機器と方法

CT検査は、避妊された雌犬全身に対し造影剤を注入後に、ECVDI(欧州獣医画像診断学会)から専門医認定を受けたDelphine Rault博士(フランス、サン=ローラン=デュ=ヴァールのAzurvet所属)により実施されました。

画像は全身の横断面と骨の3D画像です。

解剖学構造は、Stephan Mahler博士(DVM、MA、MSc、PhD取得。IMAIOSの獣医解剖学者)によってNomina Anatomica Veterinaria (NAV)に基づいてラベル付けされました。

 

解剖学的構造は様々なテーマに沿って以下のように分類されています。

  • 体部
  • 部位
  • 骨格
    • 頭蓋骨
    • 舌骨装置
    • 付属骨格 
    • 軸性骨格 
    • 胸骨 
    • 肋骨 
    • 椎骨のナンバリング
    • 肋骨のナンバリング
  • 関節
  • 靭帯
  • 消化器系
  • 腹膜 
  • 呼吸器系
  • 泌尿器系 
  • 心臓
  • 動脈
  • 静脈
  • リンパ系
  • 神経系
  • 感覚器
  • 内分泌腺

備考
この検査は卵巣子宮摘出手術により避妊された雌犬に対して実施されました。そのため、本症例では卵巣と子宮を確認できません。

キーフレーム

犬腹部のラベル付きCT画像
犬の腹部横断面:腎臓、小腸、脾臓、副腎のCT画像
避妊済み雌犬の骨盤部ラベル付きCT画像
避妊手術を受けた雌犬の骨盤部横断面:後肢帯、尾椎、股関節、後肢の筋のCT画像
CTによる犬胸部の解剖学アトラス
図 1 - 犬の胸部横断面:肺葉、胸背筋群のCT画像
犬腹部のラベル付きCT画像
図 2 - 犬の腹部横断面:腎臓、小腸、脾臓、副腎のCT画像
避妊済み雌犬の骨盤部ラベル付きCT画像
図 3 - 避妊手術を受けた雌犬の骨盤部横断面:後肢帯、尾椎、股関節、後肢の筋のCT画像

International Committee on Veterinary Gross Anatomical Nomenclature. 2017. Nomina Anatomica Veterinaria. Sixth Edition. Ghent (Belgium).
Evans HE, de Lahunta A. 2013. Evans Miller’s Anatomy of the Dog. Fourth Edition. St Louis (MI): Elsevier Saunders.
Ruberte J, Sautet J. 1998. Atlas d’Anatomie du Chien et du Chat. Barcelone. Multimédica.