MRIによる犬の頸椎のラベル付き断面解剖アトラス

MRIによる犬の頸椎のラベル付き断面解剖アトラス

MRIによる犬の頸椎のラベル付き断面解剖アトラス


イントロダクション

頸椎のMRIは、頸部の痛み、椎間円板脱出、環軸椎不安定症、急性または慢性脊髄症等、様々な臨床の場で実施されます。

骨、筋、関節、内臓、血管、神経構造が密集しているため、頸部の解剖は複雑です。さらに、強調(T2 TSE、T1 TSE、T2 STIR等)によって得られる画像はそれぞれ非常に異なる特徴を持っていることから、学生や放射線科研修医が特に苦労するポイントでもあります。

本モジュールは、MRI検査に基づいて犬の頸椎の断面解剖の詳細を明らかにすることを目的としています。

犬の頸椎部の解剖学アトラス
C2レベルでの犬の頸部横断面MRI(T2 TSE強調画像)。脊髄神経C3、脊髄および脳脊髄液が描出されている。

機器と方法

MRI検査は、健康な犬の後頭部から肩甲骨部にかけて行われました。ECVDI(欧州獣医画像診断学会)から専門医認定を受けたSusanne AEB Boroffka博士(オランダ、ユトレヒト)により実施されました。

横断と矢状断のT2 TSE強調、T1 TSE強調画像が得られました。T2 STIR強調画像は背断のものです。
横断の画像は、環椎後頭関節とC2-C3関節に焦点を絞っています。
矢状断、背側断の画像は頸椎全体に関するものです。

解剖学的構造は、Stephan Mahler(DVM、MA、MSc、PhD取得。IMAIOSの獣医解剖学者)によってNomina Anatomica Veterinaria(NAV)に基づいてラベル付けされました。

解剖学的構造は様々なテーマに沿って以下のように分類されています。

  • 体部
  • 部位
  • 骨格
    • 頭蓋骨
    • 椎骨
    • 椎骨のナンバリング
    • 肋骨のナンバリング
    • 肩甲骨
  • 関節
  • 靱帯
    • 皮筋
    • 頭部の筋
    • 喉頭筋
    • 頸部の筋
    • 背部の筋
    • 胸肢の筋
    • 筋膜
  • 喉頭
  • 気管
  • 甲状腺
  • 咽頭
  • 大唾液腺
  • 食道
  • 動脈
  • 静脈
  • リンパ腺
  • 脊髄
  • 神経

キーフレーム

犬の頸椎部のラベル付きMRI画像
犬の頸椎部の正中矢状断面MRI(T1 TSE強調画像)。脊髄、椎間円板、大後頭孔、頸部の筋および背部の筋が描出されている。
犬の頸椎部の磁気共鳴画像(MRI)
犬の頸椎部背面画像MRI(T2 STIR強調画像)。脊髄頸部、脊髄神経C3、椎骨動脈およびクモ膜下腔が描出されている。
犬の頸椎部の解剖学アトラス
図 1 - C2レベルでの犬の頸部横断面MRI(T2 TSE強調画像)。脊髄神経C3、脊髄および脳脊髄液が描出されている。
犬の頸椎部のラベル付きMRI画像
図 2 - 犬の頸椎部の正中矢状断面MRI(T1 TSE強調画像)。脊髄、椎間円板、大後頭孔、頸部の筋および背部の筋が描出されている。
犬の頸椎部の磁気共鳴画像(MRI)
図 3 - 犬の頸椎部背面画像MRI(T2 STIR強調画像)。脊髄頸部、脊髄神経C3、椎骨動脈およびクモ膜下腔が描出されている。
  • Done SH, Goody PC, Evans SA, Stickland NC 2009. Color Atlas of Veterinary Anatomy Volume 3: The Dog and Cat. Second Edition. Toronto. Mosby Elsevier.
  • Evans HE, by Lahunta A 2013. Evans Miller's Anatomy of the Dog. Fourth Edition. St Louis (MI). Elsevier Saunders.
  • International Committee on Veterinary Gross Anatomical Nomenclature. 2017. Nomina Anatomica Veterinaria. Sixth Edition. Ghent (Belgium).
  • Mai W 2018. Diagnostic MRI in Dogs and Cats. Boca Raton. CRC Press.
  • Ruberte J, Sautet J 1998. Atlas of Dog and Cat Anatomy. Barcelona. Multimedica.