左肺の上-下葉上動脈

Arteria segmentalis superior pulmonis sinistri

  • Numbering: A6

定義

Antoine Micheau

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左肺上区動脈(A6)は、左肺動脈の分枝であり、左下葉の上区(S6)に血液を供給する。

起始および走行

左主肺動脈は、主肺動脈幹の直接的な後方への続きである。右側とは異なり、明確な上神経幹・下神経幹への分岐はなく、左肺の斜裂(大裂)内を葉間動脈として走行する。葉間動脈が下降するにつれ、上区動脈(A6)は通常、左下葉への最初の分枝として分岐し、上葉分岐部の高さまたはそのやや下方において葉間動脈の後面から起始する。大多数の例(約65.9%)では、A6は単一の動脈により供給されるが、二重起始あるいは三重起始も報告されている。

支配領域

A6は左下葉の上区(S6)を支配し、同区は下葉の後上方部を占める。この区域は、上方では斜裂(上葉との境界)により、下方では底区(S8、S9、S10)により境界される。左側では、内側底区(S7)は心臓陰影の影響により通常発育が乏しく、独立した区域としてではなく、A8からの亜区域枝として供給されることが多い。

隣接構造との関係

A6は、上区気管支(B6)および上区静脈(V6)と密接に伴走する。区域動脈は、肺区域の約90%において区域気管支に密接に随伴する。V6の流入枝はしばしば二重であり、広範囲に分散する傾向があるため、区域切除術の際に重要な考慮事項となる。

解剖学的変異

左側におけるA6の起始は、肺舌動脈との位置関係において注目される。すなわち、約65.9%の症例でA6の起始は肺舌裂間動脈の起始よりも近位に位置する。変異としては、二幹型(約24.7%に認められる)および三幹型(約2.1%)が挙げられる。亜上区動脈(A)が存在する場合、常に対応する亜上区気管支(B)を伴い、約24%の症例に認められる。

参考文献

  • Aggarwal V, Giri J, Visovatti SH, et al. Status and Future Directions for Balloon Pulmonary Angioplasty in Chronic Thromboembolic Pulmonary Disease With and Without Pulmonary Hypertension: A Scientific Statement From the American Heart Association. Circulation. 2024.

  • Fourdrain A, De Dominicis F, Blanchard C, et al. Three-Dimensional CT Angiography of Anatomic Variations in the Pulmonary Arterial Tree. Surg Radiol Anat. 2018;40(1):45-53.

  • Maki R, Miyajima M, Ogura K, et al. Pulmonary Vessels and Bronchial Anatomy of the Left Lower Lobe. Surg Today. 2020;50(9):1021-1031.